FEMAP 2019.1 新機能

製品情報

FEMAP 2019.1 新機能

今回のバージョンアップでは、ユーザインタフェースや可視化、プリ処理、メッシングといった主要機能が強化されています。日本のユーザー様からのご要望も反映され、さらに使いやすいプリ・ポストになっております。新機能から、業務をより効率的に進めるための機能を厳選してご紹介します。

 

 

ユーザインタフェースと可視化

モデルファイルのプレビューとツールチップ

FEMAP2019.1で保存したモデルファイルの表示が、前回保存したときの画像で表示されるようになりました。[.modfem] ファイル名にカーソルを合わせると、モデルの基本情報がツールチップで表示されます。

 

  • 前回保存したときのモデルイメージ
  • モデルの基本情報ツールチップ
    ・バージョン
    ・ファイルサイズ
    ・保存日時
    ・エンティティ数
    ・注記

 

 

POINT

エクスプローラー上のレイアウト表示を「中アイコン」以上の表示にすると、画像で表示されます。​

 

 

エンティティ選択の改善

エンティティ選択ダイアログボックスに [表示のみを選択] と [選択のクリア] アイコンボタンを追加しました。
リセットアイコン化
表示のみを選択グラフィックスに”表示“されている指定したタイプの全てを選択
表示エンティティは以下のもの:

 

  • 可視化設定で非表示になっていない
  • 描画/消去ツールバーで非表示になっていない
  • グループ表示設定で表示されている
  • 可視レイヤ上

 

POINT

視点やズームの設定で現在の画面で見えていなくても、上記の条件を満たすエンティティは選択対象になっています。

 

 

ピック^:メニューに表示のみを選択オプションを追加
オンにするとピック^メニューの他オプションは表示エンティティのみを選択する

 

  • サイズにより(カーブ、サーフェス、ソリッドに限定)
  • カラーにより
  • モデルデータ値により
  • アウトプット(エレメントとノードに限定)
  • 追加-接続エレメント、すべての接続したエレメントを追加
  • 追加-接続フィレット、追加-正接サーフェス(サーフェス限定)
  • 接続している接線カーブを追加

 

 

 

 

POINT

[表示のみを選択] トグルが有効になっていると、トグルの横にあるアイコンが強調表示され、このメニュー以下の [選択] メニューのすべての項目に(表示のみ)が追加されます。

 

 

フィーチャーライン:ビューツールバーに追加

  • ビューオプション [f6] ダイアログボックスを開くことなくON/OFFできる

 

 

 

モデル情報ツリーから検索:選択ツールバーに追加

  • グラフィック上を選択するとモデル情報ツリー上のエンティティがハイライトする

例)選択ツールバーでプロパティ選択としグラフィックス上のエレメントをピックする。対応するプロパティがモデル情報ツリーでハイライト

 

 

POINT

[選択] ツールバーの [選択モード] で [シングル選択] が有効な場合にのみ使用できます。現在選択されているエンティティとモデル情報ツリーで同時に強調表示されます。

 

 

プリ処理

ジオメトリ分割しても維持される荷重/拘束/リージョン

ジオメトリベースの荷重、拘束、リージョンについて、ジオメトリをそれぞれの適用範囲に応じて自動的に分割する機能が追加されました。

 

  • 荷重
  • 境界条件
  • リージョン

 

 

 

 

 

ソリッドのデータ追従

データ追従

  • カラー/レイヤ
  • メッシュ特性
  • 荷重
  • 拘束
  • リージョン

例)線形接触を含む4個のソリッド

  • 荷重
  • 拘束
  • 複数カラー
  • 複数レイヤ

 

 

POINT

既存のジオメトリベースのエンティティ定義は、ジオメトリが分割されても維持されます。

 

 

ポイントとノードの投影

[修正] - [投影] - [ポイント]
[修正] - [投影] - [ノード]

新しいオプションを追加

  • 軸基準として放射状
  • 点基準として放射状

 

 

 

 

 

メッシング

エレメントとエレメントフェースをスウィープ

[メッシュ] - [スウィープ] メニューのすべてのコマンドを更新し、[生成オプション] ダイアログボックスの[方法] セクションにコマンドを追加しました。[カーブに沿って]はFEMAP以前のバージョンと同じですが、[エレメントのエッジに沿って] では新しい生成方法が提供されます。

 

スウィープの新オプション:エレメントエッジに沿って

  • スウィープさせるエレメントを選択後、平面またはソリッドエレメントのエッジに沿ってスウィープさせる
  • 単一エッジ選択で方向が決まる
  • 終点に達するか起点に戻るとスウィープは完了
  • “停止ノード”を指定するオプション
  • スウィープしたメッシュは既存のメッシュ・エッジと一致するよう生成される

 

 

 

 

 

エレメントとエレメントフェースとエッジをスウィープ
  • ビームエレメントとプレートエレメントのエッジをスウィープしてプレートエレメント作成
  • プレートエレメントとソリッドエレメントのフェースをスウィープしてソリッドエレメント作成

 

 

POINT

[エレメントエッジに沿って] は、例えばシェルメッシュモデルの隅肉溶接をソリッドメッシュモデルで作成する場合に便利に使えます。

 

 

六面体メッシュから四面体メッシュへピラミッド(四角錘)要素による遷移

ソリッドメッシュについて[メッシュ生成アプローチ]で[4面体/4角錐メッシュ]が指定されている場合に、四辺形メッシュパターンの遷移領域に4角錐要素を自動的に作成する機能を追加しました。さらに、自動的に生成されたピラミッドの特定の側面を制御するために、ダイアログボックスに[4角錐メッシュオプション]セクションを追加しました。

 

  • 六面体と四面体間の遷移にピラミッド要素を自動生成
  • 新しいメッシュ生成アプローチ
  • ピラミッド要素を生成する領域を追加可能

 

 

 

  • デフォルト–六面体/五面体(1次)と四面体(2次)間の遷移
  • 六面体との接続箇所では四面体(2次)の中間節点は除かれる
  • ピラミッド(2次)の底面の中間節点は除かれる

 

 

基本は4面体メッシュのみと同じですが、以下のいずれかの条件が満たされた場合に、その部分に四角錐要素が生成され、四面体メッシュと結合されます。

 

  • 四辺形メッシュが生成されているサーフェスがある場合
  • 選択したソリッドに他のソリッドとリンクしたサーフェスがあり、予めリンク先のソリッドのサーフェスに四辺形メッシュが生成されている場合
  • 選択したソリッドに他のソリッドとリンクしたサーフェスがあり、予めリンク先のソリッドの当該面に六面体メッシュが生成されている場合
  • ダイアログボックスの [4角錐位置] ボタンで四角錐メッシュを生成するサーフェスが指定されている場合

 

 

POINT

四角錐位置(ピラミッド生成箇所)を追加することで節点の総自由度を低減できます。

 

 

1次/2次要素の接続ツール

[修正] - [エレメントの更新] - [線形/2次要素の接続] コマンドが追加されました。このコマンドは、線形要素と2次要素のノードと一致するように変更し、線形要素と2次要素を結合します。

 

  • 1次と2次要素を接続するツール
  • 更新方法:
    ・接続箇所で2次の中間節点を除去
    ・接続箇所で1次に中間節点を加え2次へ変更
  • この例では六面体は1次、四面体とピラミッドは2次で自動接続すると、六面体は中間節点につながって2次へ変換される

 

 

 

  • シェル、はり/シェル/ソリッド混合に適用可能

例:

  • 緑色:シェル(2次)
  • 水色:シェル(1次)
  • [修正] - [エレメントの更新] - [線形/2次要素の接続] で1次と2次を接続
  • 接続した1次シェルは中間節点が追加されて2次要素となる

 

POINT

この特殊な定義はSimcenter Nastranほか、いくつかのソルバーで利用できます。

 

 

エレメント押出し–新オプション

サーフェスへの法線に沿って

[生成オプション] ダイアログボックスの [メソッド] セクションに [法線に沿って] オプションを追加して、[メッシュ] - [押出し] - [エレメント]および[メッシュ] - [押出し] - [エレメントフェース] コマンドを更新しました。 このオプションは、平面要素が選択されているときにベクトルからサーフェスに沿ってなどで押し出すのと似ていますが、ベクトルを指定する必要はなく、各エレメントの法線方向を押し出しベクトルとして使用します。

 

 

 

 

 

両方向に押出す

[メッシュ] - [押出し] - [..]と - [回転押出し] - [..] メニューのすべてのコマンドの [生成オプション] に [両方向に押出す] オプションを追加しました。 このオプションによる結果はコマ ンドによって若干異なりますが、基本的には指定されたベクトルに沿って、またはその周りに回転してエレメントを作成し、同時に反対方向にも生成します。

 

 

 

 

 

ソルバ・サポート

Simcenter Nastran(以前のNX Nastran)

FEMAPアプリケーションのすべてをNX NastranからSimcenter Nastranにアップグレー ドしました。 FEMAP v2019.1 はSimcenter Nastran v2019.1をバンドルしています。

 

SOL 200における改善

  • SOL200(設計/トポロジー最適化)で固着をサポート
  • DESOBJ を改善して複数サブケースに対応

 

SOL 401 における改善

  • 1Dエレメント(CBAR/CBEAM)にボルト予荷重の設定が可能
  • PCOMPとPCOMPGをサポート
  • 動的過渡応答サブケース
  • コンタクトの改善–堅牢性向上の様々な改良

 

パフォーマンス向上

  • RDMODES –種々の数値処理改善
  • 要素マトリックス合成(EMA)モジュールにSMP並列処理を追加
  • 周波数応答の数値改良の自動選択

 

 

Simcenter Nastran SOL 401/402

SOL 401/402のサブケースに新タイプを追加しました。

非線形時刻歴解析(SOL 401/402)

  • マスターケースとサブケースの解析タイプに [3..時刻歴] を追加しました。

 

静解析に弧長法(SOL 401)

  • 弧長増分法の解析オプションを設定する、[円弧長コントロールオプション]ダイアログボックスを追加し、NLARCLカードを出力できるようにしました。

 

線形座屈(SOL 402)

  • サブケースの解析タイプに [ 7..座屈解析] を選択できるようにしました。

サブケースのモード解析の定義に関する項目がツリーに追加され、[NASTRANモード解析] ダイアログボックスが開きます。

 

 

サブケース1

非線形プレストレス/プレ硬化

 

サブケース2

逐次的に依存する衝撃圧力と過渡的応答

 

 

Simcenter Nastran SOL 200 設計最適化

SOL200のトポロジー最適化の解析タイプに[4..周波数/調和応答]をサポートし、周波数応答での設計制限変数に [周波数応答-ノード変位]、[周波数応答-SPC力]、[周波数応答-要素力、応力、ひずみ] オプションが利用できるようになりました。

 

SOL 200 設計最適化

  • 周波数応答解析をサポート
  • 静解析やモーダルと類似の設定

 

 

 

Simcenter Nastran とプリ処理

選択したソリッド要素の材料座標系を設定する機能を追加しました。これにより要素毎に異なる材料方向を設定できるようになりました。

[修正] – [エレメントの更新] – [ソリッドマテリアル座標系] は包括的オプションを提供

  • エレメントに整列
  • 座標系
  • 複数の配置オプションを利用し新しく座標系を生成
  • NastranのMATCID カードの書出し/読込み

 

 

 

Simcenter Nastran SOL 105 (座屈)複数サブケース

以下のサブケースを設定

  • プリロード
  • 座屈荷重
  • STATSUBでプリロードと座屈荷重を参照する複数のサブケース
  • STATSUBで拘束を変えた座屈サブケース

 

 

 

ポスト処理

コンタ表示

[ビューオプション]ダイアログボックスの、[カテゴリ][ポスト処理]の[コンタ/クライテリア スタイル]オプションの[結果なしの要素]に、[2..ゼロを用いたコンタ]オプション を追加しました。

このオプションを選択すると、特定のエレメントフェースにしか結果が存在しない場合に、他のエレメントによって隠されている結果を視認しやすくなります。特に接触結果を確認するのに便利です。

 

 

 

[0..表示]   [1..非表示]   [2..ゼロを用いたコンタ]

 

 

書式付きアウトプットリスト

[リスト] - [アウトプット] - [標準] および - [書式付き]を - [書式付き] に統合しました。出力書式をライブラリに保存し再利用したり、あるいはモデルファイルに保存することができます。

 

手順:

  • アウトプットセットを選択
  • オプションを選択(以前と同じ)
  • レポート書式を選択
  • ライブラリから–出力フォーマットを、個人、共有、あるいはFEMAP標準ライブラリから選ぶ
  • カスタム書式–モデルファイル内に保存された出力フォーマットを選ぶ
  • 出力フォーマットによってノード、もしくはエレメント選択

 

 

 

FEMAP 2019.1 主な新機能と改善一覧

 

ユーザインタフェースと可視化

  • モデルファイルのプレビューとツールチップ
  • エンティティ選択の改善

 

プリ処理

  • ジオメトリ分割しても維持される荷重/拘束/リージョン
  • ソリッドのデータ追従
  • カーブ上のベアリング荷重とトルク
  • ポイントとノードの投影

 

カーブ上のベアリング荷重

 

 

メッシング

  • エレメントとエレメントフェースをスィープ
  • エレメントとエレメントフェースとエッジをスィープ
  • 六面体メッシュから四面体メッシュへピラミッド(四角錘)要素による遷移
  • 1次/2次エレメントの接続ツール
  • エレメント押出し–新オプション

 

ソルバ・サポート

  • Simcenter Nastran
  • Simcenter Nastran SOL 401/402
  • Simcenter Nastran SOL 200 設計最適化
  • Simcenter Nastran とプリ処理
  • Simcenter Nastran SOL 105 (座屈)複数サブケース
  • ANSYS トランスレータ
  • ABAQUS トランスレータ

 

 

・ANSYS トランスレータ

・ABAQUS トランスレータ

 

 

ポスト処理

  • フラッタ解析から空力メッシュの変形表示
  • コンタ表示
  • 書式付きアウトプットリスト

 

フラッタ解析から空力メッシュの変形表示

 

POINT

FEMAPをご利用中のお客様は、インストールフォルダのpdfフォルダ内に新機能を紹介した「NewFeature_1200J.pdf」がありますので、そちらをご参照ください。

 

 

過去バージョン新機能一覧

 

 

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